夜8時半を少し過ぎたころ、ようやく病室に入ると、丁度吸引中。
眠そうな目を一生懸命開けて待っていました。
吸引が終わると、いつものように、BIPAPのマスクを付けます。
まずヘッドレストを引っ張るベルトと、マスクをあごのところで止めるベルトの長さを調整します。
要の頭よりベルトがだいぶ大きいので、頭とベルトの間にタオルを2枚二つ折りにしてはさみます。
次に、ヘッドレストだけを付けます。ひたいの位置と抑える圧力を調整しながら、注意深く留めます。
ヘッドレスとマスクがついた状態では、位置と圧力の微妙な調整ができず、ゆるすぎてはずれたり、きつすぎて、あとで、もういやだとダダをこねられる恐れがあります。だから、必ずヘッドレスだけで付けます。
次に、マスクをヘッドレストに付けます。ヘッドレスの真ん中を押しながらマスクのジョイントを左右から挟むようにしてつけると簡単にはまります。その状態で顔の上のマスクの位置と角度を調整します。角度はマスクの丁度鼻の上のところに調節用ギヤがついていて、左右から挟みながら角度が調整できます。余計な力を加えずにそのままでなるべく顔に一様に接するように、角度調整します。最後にあごのベルトをかけます。あごのベルトも強く締めすぎると嫌がられ、弱すぎるとエアの漏れが多くなるので、マスクが軽く顔に接するくらいに調整します。このときまだ、呼吸器のホースはつなげません。最後に呼吸器の電源を入れ、加湿器の電源を確認し、エアーが出てきたら、マスクと結合します。呼吸器のモニタで、エアのリークが30程度ならOK。
落ち着いたところで、今日は、昔話の中の、「たぬきときつねのばかしあい」を読み聞かせしました。
花嫁に化けたきつねが、たぬきが化けた饅頭を食べようとして、たぬきにばかにされるお話で、
要のお気に入りのおはなしです。
読み聞かせのあと、IPODにオルゴールをセットして枕元におき、
パパ「明日また来るからね。夜ちゃんと寝て、昼間あそぼうね」
要「どっちから帰る」(病室から出て行くルートが二股に分かれている)
パパ「要から見える方を通るよ」
といって後ろから視線を感じながら今日も病室をあとにしました。